ROSE LABO株式会社 代表取締役 田中綾華様

【プロフィール】

ROSE LABO株式会社代表取締役。農林水産省農業女子プロジェクトメンバー。世界56カ国から世界一の学生起業家を決めるGSEA2016日本代表。SNB女性起業家賞受賞。埼玉県深谷市にある約1,000坪(約3,000平方メートル)のビニールハウスで、無農薬の“食べられるバラ”を栽培している。栄養も摂りながら、五感で楽しめる加工食品やコスメなど、オリジナル商品の生産・販売も行う。

 

▼ROSE LABO株式会社 ホームページ

https://www.roselabo.com

 

―農業(バラ栽培)を始めた経緯について教えてください。

 

家族に農家はいなかったので、農業をやってきたわけではありませんが、ものづくりには興味がありましたね。大学生になり、自分の将来を初めて考えた時に、好きなことを仕事にしようと決めました。元々バラが大好きで、第一次産業にはとても可能性を感じていたということもあり、大学を中退してバラ農家へ修行に行きました。それまでは流されやすい性格だったのですが、初めて自分でしっかり決めたことだったので、夢中で突き進んでいましたね。

 

―農業をしていて女性で良かったと感じること、逆に苦労することはありますか。

 

やはり農作業は重いものを運ぶことも多いので、体力面では苦労しますね。農業のコミュニティでも、女性が少ないと感じます。良かったことでいうと、女性の方が日々の変化に気づきやすいことだと思います。農業は生き物と接するものであり、特に私たちは無農薬で栽培しているので、日々の変化に早く気づいて対処しなければいけないです。感覚は保育園の先生に近いですね。

 

―起業したときの苦労はありましたか。

 

私は企業に勤めたことがないまま会社を立ち上げたので、右も左も分からないという状態でした。その時はテレアポも飛び込み営業も、マルシェでの販売も出来ることは全部やっていましたね。当時は大変でしたが、今振り返ると良い経験だったなと思います。

 

―バラ栽培や農業の魅力について教えてください。

 

バラ栽培は、技術的には難しいですが、その分達成感があります。頑張ったら頑張った分だけバラが応えてくれます。逆に、一日でもサボると結果として出てくるので、自分の写し鏡のように思っています。農業は自然と向き合える、触れ合えるというところが魅力ですね現在は制約も増えて、息苦しさを感じることもありますが、農業を通じて心が開放されています。QOLは上がっていると感じますね。

 

―好きなことを仕事にして良かったことはありますか。

 

追求できることですね。学生時代は部活や勉強など何かに熱中する機会があったと思うのですが、大人になるとそういった機会がなかなか無いのではないかと思います。今は自分の好きなことだからこそ、熱中して取り組めていると思います。仲間と励まし合いながら目標に向かっていく感覚なので、毎日忙しいですが充実しています。

 

―仕事の日はどのような過ごし方をされていますか。

 

週に1,2回ほど農園に行き、農作業や出荷作業をしています。また、週に1回~月に1回程度講演を行っています。その他の日には、食品や化粧品の商品開発、営業や広報、各部署の数字の共有などをしています。毎日違う仕事をしながら社員や取引先の方から色んなことを学ぶので、好奇心も満たされますし、とても楽しいです。いつも気が付いたら夜になっていますね。

 

―休日はどのように過ごされていますか。

 

基本的に土日休みなのですが、社長なのでどちらかは仕事が入ることが多いです。一日休みの時には、気になっているけれど読んでいない本を読むことが多いです。あとは、美容室やサロンに行くなど、休みの過ごし方はみなさんと変わらないと思います。

 

―どんな人と働きたいですか。

 

私が一番見ているのは、人間性です。人として尊敬できるかというところを大切にしています。会社という組織でも、人として尊敬できない人には仕事を任せられないですよね。具体的には、レスポンスが早いことや挨拶、言葉遣い、周囲への配慮などを重視しています。

 

―最後に就活生に向けたメッセージをお願いします。

 

若さは強さです。今自信がなかったり、自分のことを好きになれなかったりする人がいるかもしれません。ですが、仕事を一生懸命することで、その時間が自信に変わっていきます。自信がつくことで、自分を好きになれると思います。

加えて、自分を一番大切にしてほしいです。自分の好きなことを見つけることは難しいかもしれません。それなら逆に嫌いなことを明確にしてみると良いと思います。色んなことを経験して、自分に合わないと思ったらそれをリスト化しておきましょう。

ちなみに私も大学生の時に、自分の幸せについて言語化するという作業をしました。その時に、「心も体も健康な時に、いかに楽しめるか」ということをゴールにしました。健康寿命の間何をしているのか考えた時に、毎日のように働いているなと思ったんですね。仕事がいやだとか、メンバーがいやだとか、そういうことがあると健康寿命を楽しく過ごせないですよね。なので、皆さんも幸せの言語化をしてみると、進むべき道ややりたいことが見つかるかもしれませんね。

 

 

この度は、お忙しい中ありがとうございました。自分の好きなことを仕事にされていて、とてもいきいきと働いている方だと感じました。幸せの言語化、皆さんも是非やってみてください!

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