大川原製作所 常務取締役 大川原綾乃様

【プロフィール】

大川原 綾乃 様

法政大学卒業。リクルートエイブリックで勤務した後、乾燥装置の製造販売をおこなう大川原製作所の常務取締役として活躍する。現在は2児の母として育児と仕事を両立しており、近い将来、社長から会社を承継する予定。また、事業承継・継承を予定する方を支援する静岡県女性経営者団体「A・NE・GO」という団体に所属し、事業承継を男性に限ることなく、女性も選択枠に入るような未来を目指して活動を行なっている。

【インタビュー】

会社ではどのような事業を行っていますか?。

当社は静岡県に本社を構えており、今年で94年を迎える乾燥装置のメーカーです。創業時は静岡の名産である茶葉の乾燥を行っていました。現在はその成り立ちで食品、医薬、環境といった多方面にわたる業界に乾燥装置を製造して納めています。また、製造だけでなく、販売・メンテナンス等も行っており、一貫体制で「もの作り」を日本のみならず世界に提供しています。

 

仕事や人生において大切にしていることはありますか?

思い立ったらすぐ行動するようにしています。あまり深く悩むと、行動に移すまでに時間がかかってしまったり、機会を逃してしまったりすることがあるので、なるべく決断できたらすぐ行動に移すことを大切にしています。

 

これまでの人生で、女性であることで良かったことと、反対に苦労したことはありますか?

私自身が、「男性だから、女性だから」という捉え方をあまりしないので、さほど思いつきません。強いて言うなら、当社のような製造業には女性が少ないため、お客様の所に行った際に良くしていただけたことは良かったと感じました。逆に女性で苦労したことは、お客様から頼りないと思われてしまったのではないかと感じたことです。ただ、私自身は苦労や良かったことに関して、性別はとても些細な要素で、個人のパーソナリティによるものがあるのではと思っています。

 

― 働き方のスタイルや休日の過ごしかたは?

小学校3年生の娘と小学校1年生の息子がいるため、仕事をしながら母親としての家事や育児を両立させています。平日は、出張がなければ必ず仕事を定時で上がるようにしており、その後に子供のお迎えや食事の支度といった家の仕事に力を割いています。土日は子供の習い事があるため、送り迎えをしています。忙しい中でも、夫の理解があるため育児と家事の分担は完璧にできていると思います。自分の時間があまりないと感じていますが、それではいけないと思い、コロナ禍においては自分の基礎能力を高めるためにTOEICの勉強等をしていました。

 

―「こんな人と働きたい」など、どんな人材を求めているかを教えてください。

発言が前向きな人ですね。

やってみたい、こういうふうに変えてみたいという様な「will」の意思を持っている人は考えていることが分かりやすいですし、こちら側も求めやすいです。そういった前向きな方や意思がある方と一緒に働けると楽しいと思います。

 

もし仕事以外に注力されていること等があれば教えてください

今は仕事と家事で1日が終わってしまっていますが、今後仕事以外に注力できる趣味を見つけたいと思っています。また、A・NE・GOという事業承継を予定する方を支援する団体に所属しています。事業承継を男性に限ることなく、女性も選択枠に入るような未来を目指して活動を行なっています。

 

会社や個人における今後の目標を教えてください。

会社においては、社員が当社で働いてよかったと思えるような会社作りをしていくことが大きな目標です。良い環境であれば能力の発揮や伸長が図れると思っています。個人の目標としては、仕事にも繋がりますが、勉強をして自己研磨していきたいという思いがあります。貪欲に多くを勉強して良い経営者となれるように励んでいきたいと思っています。

 

大川原様は楽しんで仕事をされていらっしゃるイメージですが、常に「楽しむ」心掛けなどをされているのですか?

何事も楽しむように、前向きに捉えるように努力をしています。仕事は楽しいことだけではないので、苦労することや思い悩むことの方が多いですから。その中に少し良かったと思えることがポンポンとあるイメージなので、努力してそれを楽しむようにしています。

 

現在のキャリアに至る経緯を教えてください仕事をする上で、一番のやりがいや大変だったことを教えてください。

前職のリクルートで働いていた時代と、今の立場になってからでやりがいは異なります。リクルートの営業は目標が課されていたのでとても大変だったのですが、MVPや、MVGというグループ賞を取った際にやりがいを感じました。MVPやMVGに選ばれると相応のインセンティブが支給されたり、登壇してスピーチする機会があったりして、とても嬉しかったです。勿論、数値を追うことは大変です。課題が達成できても、次の目標が課せられた時にそれをクリアできるのかという不安もあり、プレッシャーとは常に隣り合わせでした。でも、達成感とプレッシャーは隣り合わせだと思っています。プレッシャーがあり、頑張って結果が出る事が達成感に繋がるので、生ぬるいものだとやりがいにならないと思います。

今の会社のやりがいは、新しい取組みをおこなった際に「よかった」という声が聞こえた時です。社員の声が、次に繋げていこうと思わせてくれます。逆に大変なことは、会社を経営していく中で、自分たちで判断して決断していかなければならないというプレッシャーです。現在は常務取締役という立場で、まだ代表取締役ではないので、その立場になった際は自身の判断で会社の方向性を決めることになります。ですので、今の比にならない程大変で難しいだろうと思っています。ですが、私1人で経営していく訳ではなく、周りの役員や社員の方々が協力的に動いてくれると思います。そのためにも、一枚岩の様な盤石な体制を築いていきたいです。

 

― 最後に就活生へのメッセージをお願いします。

やはり、仕事で様々な苦労があっても、今まで見えなかった世界が見えてくる時はやりがいや達成感を感じます。就活生の皆さんが、自分の気持ちと合う会社が見つかればいいですね。

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