【特別版(女性社長ではありませんが、女性を対象としたビジネスを運営しています)】株式会社G-Placeフェムテック事業チーム Femtech Japan Projectプロジェクトマネージャー野口俊英様

【プロフィール】

株式会社リクルートにてスクール情報誌「ケイコとマナブ」、狭域情報誌「ホットペッパー(さいたま版スクールページ責任者)」を担当。スポンサーとして日本中央競馬会を新規獲得するなど、何も無い所から自分発信で新しい事を立ち上げる楽しさを知る。

30歳となりリクルートを卒業し起業。約5年間経営するものの事業撤退し、35歳にて元社長の肩書のフリーターに。

フィリップモリスジャパン株式会社のプロモーションを請け負う会社に次期社長候補として転職し働くものの24時間365日、勤務体制のような環境で、退職。35歳で現在の株式会社G-Place(当時は日本グリーンパックス株式会社)に入社。

ライフスタイル事業部長、ナチュラムーンプロジェクトマネージャーを経て現在のフェムテックジャパンプロジェクトマネージャーに至る。

 

 

 

―「お仕事や人生において大切にされていることはなんですか?」

ホスピタリティーを持つことです。例えば、誰かと話をする時には、聞き手がどんなことを感じているかといったことを意識しています。これはプライベートでも、お仕事でも常に意識していることです。

 

 

―「生理用品に携わり、現在のプロジェクトを始められるまでの経緯を教えてください」

 

生理用品に携わるようになったきっかけは、実は自発的なものではありませんでした。会社(G-Place様)の20代女性社員の方がノンポリマーナプキン(ナチュラムーン)を開発したんです。その商品の案内・販売などをする中で、消費者の方が今までにない喜びや、快適さをメール等で会社に発信してくれるようになりました。中には、このナプキンを作っている企業で一緒に働きたいと履歴書を送ってくる方も多数存在し、過去に3名の正社員採用も行いました。この経験を通じて、これほど人の心を動かせるものは無いと感じたのが入り口でした。

 

その後、生理用ナプキンを扱う他社からも競合製品(他のノンポリマーナプキン)がたくさん発売されてきました。しかし、他社製品と自社製品のどちらが良いかという質問されることもあり、それに答えようとすると、他の製品を悪く言う感じがして嫌だと感じていました。なぜなら、他社製品は同じノンポリマーナプキンとしてむしろ仲間だと考えており、(他社製品を含めた)ノンポリマーナプキン自体やその快適さを広めたかったからです。そこで、大きなカテゴリであるフェムテック全体を広めて、性別も会社も関係なく関わるような活動をしたいと思い始めました。

(株式会社G-Place様で扱われている製品)

 

 

―「プロジェクトの中で、『日本らしいフェムテック』を掲げておられますが、そこでの日本らしさとはどんなことだとお考えですか?」

 

 

そもそもフェムテック自体は海外から来たもので、国内のフェムテックに関わる活動も海外製品を紹介するものが多いです。海外から来たフェムテックには、日本で主流のナプキンはありません。そのため、今のフェムテックでは中心的ではないけれど、日本に昔からある「ナプキン」や「温活」といったものを生かしていく、ということを「日本らしいフェムテック」と表現しています。また、日本の女性は生理について隠す人も多いため、そういう人でも参入しやすいように、日本でなじみのあるものを扱っていこうという観点もあります。生理について公に話さないような人たちも含めて、フェムテックの裾野を広げていかないと、少数派の運動で終わってしまうと考えているので、多くの人にフェムテックを広められるようにと思っています。

 

 

―「男性であることで良かったこと、苦労されたことはありますか?」

 

生理用品の分野なので、男性がアピール活動をしていることに嫌な顔をされることもあります。一方で、「男性がこの分野に興味を持ってくれて嬉しい」と感じてくれる人もいます。

 

また、男性だからこそできることもあると思います。

例えば、フェムテックは女性だけの問題だと捉えられがちです。実際、議会の生理用品無償提供の議論などでも、男女が分かれてしまっている(女性の問題だと思われている)状況があります。この状況に対して、男性だからこそ男性にもアプローチして巻き込んで、性別関係なく関わる分野だと伝えていけると思います。

 

(インタビュアー:おっしゃるとおり、現状のフェムテックは女性だけのものだと思われ、男性とは距離があると感じます。場合によってはフェミニズムと混同されて、疎まれていることもある印象です。)

 

確かに一部そういう状況もありますね。しかし、私自身は男女格差を是正したいといった思いではなく、「女性のライフサイクルをよりストレスなく過ごして頂きたい」と考えております。

 

 

― 「普段の働き方を教えてください」

 

フェムテック啓蒙イベントの運営・企画や自治体・民間企業等のセミナー実施サポートをしています。私が講師となる事も有ります。加えてSNSを通じたプロダクツやサービスのご紹介やプレゼント企画の開催もしています。

先日、イベント開催時に実施のアンケートで多くの方から頂戴した「勉強になりました」の声から「Femtech Japan college」という動画及びWebメディアの立ち上げも準備中です。

 

 

―「どんな人と一緒に働きたいとお考えですか。」

 

自分で考えられる人です。例えば、上司に対して「何をすればいいですか?」と聞くのではなく、「こうしたいんですけど、どうでしょうか?」と聞けるような人です。前職の会社では、「自分がどうしたいか」を聞かれる環境だったため、どうしたいかを自分で考えて、動くことのできる人と働きたいと感じます。言い方を変えると、マネージャーがマネジメントしなくてもちゃんと働ける人ですね。マネージャーの命令を受けて動くのではなく、自分で考えて動いて、マネージャーはフォローするというのが良い形だと思います。

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